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2011年7月25日 (月)

JDF院内集会のご報告

2011年7月13日(水)にJDF東日本大震災被災障害者総合支援本部の第一次報告会が、衆議院第1議員会館多目的ホールにて開催されました。
「被災障害者支援活動の現状と復興の課題─インクルーシブな社会への新生に向けて─」と題して、JDF被災障害者総合支援本部の活動を中心に、被災地の障害者支援活動の現状を報告するとともに、今後の復興計画を見据えながら、復興に向けた課題について議論されました。

黙祷から始まった報告会の会場は、約250人の参加者でいっぱいになり、多くの方が関心を持っている様子が伺えました。また、20名を超える議員・秘書が来場され、報告に耳を傾けて下さいました。少しでも現地の様子が伝わり、国政に生かされることを願います。

3月以降の各地での活動の様子を聞き、改めて4ヶ月という時間の経過を感じました。これだけの時間が経つのに、被災地の障害者が困難な状況に置かれ続けている現状や、日を追うごとに浮かんでくる新たな課題に、誰もが歯がゆい思いをしたと思います。

しかし、この間に本当にたくさんの人が、混乱のなか必死に繋がり合い、現地に人や物資を届け、行政に呼びかけ、ネットワークを作り上げてきたことを力強く感じました。指定発言では、東北関東大震災障害者救援本部の今村登氏をはじめ、様々な団体の支援活動が報告されました。

お互いに支え合いながらインクルーシブな社会の新生に向けて活動していることを実感しました。

<プログラム>
1.黙祷
2.主催者挨拶 小川榮一(日本障害フォーラム代表/JDF被災障害者総合支援本部長)
3.各政党等挨拶
4.JDFの障害者支援活動の報告
・JDF総合支援本部の活動について  藤井克徳(JDF幹事会議長/被災障害者総合支援本部事務総長)
・みやぎ支援センターから 阿部一彦(JDFみやぎ支援センター代表/被災障害者を支援するみやぎの会代表)、小野 浩(JDFみやぎ支援センター事務局長)
・支援センターふくしまから 白石清春(JDF被災地障がい者支援センターふくしま代表)、穴沢信弥(JDF被災地障がい者支援センターふくしま事務局次長)
5.障がい者制度改革推進会議での検討状況 東 俊裕(内閣府障がい者制度改革推進会議担当室長)
6.JDF構成団体・関係団体の支援活動から(指定発言)
・JDF構成団体より
・協同、連携団体より
7.今後の復興に向けた要望 森 祐司(JDF政策委員長)

今後も、各地での支援の動きを支えると同時に、復興計画から障害者が置き去りにされることがないよう、行政を含めた大きなうねりが必要です。この集会が、そのきっかけの一つとなるよう願います。

この報告会の様子は、月刊われら自身の声8月号でも取り上げます。お楽しみに!

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2011年7月 1日 (金)

被災地でのボランティア募集

岩手・宮城・福島の各被災地障がい者支援センターの活動は、多くのボランティアの皆さんに支えられています。しかし、ボランティアの人数には波があり、活動に支障がでることもあります。長期的なボランティア参加者等、安定した人材確保が急務です。

第2期ボランティアを以下の要領で募集します。ぜひ、多くの方にお知らせください。

------- 以下、 転送歓迎 -------------

被災地障がい者支援センターでは、第2期ボランティアを以下の要領で募集しています。

活動内容は、被災障害者の状況調査、ニーズ把握、個別支援などですが、被災地障がい者センターの支援活動は様々ですので、専門知識を活かせない場合もありますが、どんな活動でも被災した方々の支援につながります。1週間以上の活動が可能な方を歓迎しますが、短期間でもご相談下さい。ご協力をお願いいたします。

☆募集期間:8月末まで(9月以降は第3期として別途募集します)

<活動場所:岩手県・宮城県>
 活動場所の希望がある場合はお申し出ください、希望がない場合はこちらで派遣先を決めさせていただきます ※福島県を希望される方は、別の要項となります

◆諸条件:
・障害者福祉の経験が1年以上ある方を募集していますが、未経験の方でもご相談ください
・現地までの交通費および食費は自己負担です
・1週間以上滞在できる方を優先します(最低でも5日間以上)
・短期間滞在の場合は、繰り返し来ていただける方
・各週10名まで(10名以上になった場合は日程変更をお願いする場合があります)

◆仕事内容:
・仮設住宅や行政施設に出向き、障害者の有無の確認
・避難障害者のもとへ物資の配達
・障害者の移送サービス(運転もお願いします)
・その他ヘルパー的業務(外出介助や一時預かり等)
・2名以上のチームで行動します

◆その他
・宿泊施設があります(共同アパート)
・近くに銭湯、コインランドリーがあります
・泥だしなどの作業はありませんので、ヘルメットや長靴は必要ありません

いわて・みやぎ 申込用紙(pdf)
http://www.j-il.jp/temporary/2ndMiyagiIwate.pdf

いわて・みやぎ 申込用紙(エクセル)
http://www.j-il.jp/temporary/2ndMiyagiIwate.xls

※福島の申し込みは以下の別紙になります。

<活動場所:福島県>

◇諸条件:
・現地支援センターの意向に沿って行動していただけるかたであれば、経験は問いません
・現地までの交通費および食費は自己負担です
・滞在期間は4日以上 (県内は短期応相談)
◇詳細については、被災地障がい者支援センターふくしまの担当までお問い合せください
 電話:024-925-2428

ふくしま 申込用紙(pdf)
http://www.j-il.jp/temporary/2ndFukushima.pdf

ふくしま 申込用紙(エクセル)
http://www.j-il.jp/temporary/2ndFukushima.xls

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総会御礼と震災関連情報

6月18、19日に開催しました「第27回DPI日本会議全国集会in沖縄」は、ご支援・ご協力を頂いた地元の皆様をはじめ、約300名のご参加を頂きました。
この場を借りて御礼申し上げます。

19日の全体会では「インクルーシブな社会への新生を~障害者基本法と制度改革~」をテーマとし、東日本大震災の被災地からの報告、障害者基本法をめぐる動向など、障害者を取り巻く社会についての重要な課題が目白押しでした。
また、同時開催のJDF地域セミナーin沖縄では、いのち輝く条例を皮切りに、実効性ある条例作りについて熱い議論が交わされました。

今回は震災に関連した動きをお届けします。

■ JDF 東日本大震災関連の第3次要望書を提出
5月23日にJDFの緊急要望書第3次要望書が内閣総理大臣、厚生労働大臣、総務大臣、国土交通大臣に提出されました。要望書全文は、JDF東日本大震災被災障害者総合支援本部ホームページからご覧いただけます。
http://www.dinf.ne.jp/doc/JDF/demand/0523.html

被災障害者等の今後の支援についての要望(6項目)
1.インクルーシブな社会の構築を基本としてください。
2.「復興構想会議」に障害当事者を参加させてください。
3.復興と社会保障を両立させてください。
4.個人情報保護に関する便宜をお願いします。
5.放送や情報伝達における情報保障を徹底してください。
6.障害者自立支援法等の柔軟な運用と、国の費用負担を願います。

■ 第32回推進会議は「災害と障害者」をテーマに開催

5月23日に開催された第32回障がい者制度改革推進会議は、「災害と障害者」をテーマに開催されました。今日は、推進会議構成員であるDPI日本会議事務局長の尾上浩二の意見を要約してお届けします。

1.安否や被災状況の確認及び必要なニーズ把握の現状について

今回の東日本大震災は、地域によっては行政機能自体が一時喪失、あるいは、移転といった状況にあったところもあり、行政による障害者等の安否確認、ニーズ把握など被災状況の把握は遅れている、または、そうした視点からの取り組みがなされていない状況と言える。
一方、ある市では、被災地の障害者支援センターと連携をして、障害者宅への訪問活動が開始されることになった。ただ、そうした取り組みは未だ例外的であり、在宅で暮らしていた障害者の所在が不明な中で、NPO団体が救援活動を進めている状況にある。
行政として障害者等の安否確認、実態把握を進めていくこと、それが行政だけで困難な場合はNPO団体へも支援要請を出して、連携できる仕組みをつくってほしい。
被災地障害者支援センターでは、被災直後からスタッフ、ヘルパーなど自らが被災する中でも、避難所をめぐり安否確認や救援物資の搬入等を行ってきた。
避難所の担当者によって対応がかなり異なり、障害者自身との面談はなかなか厳しい状況がある。特に、在宅障害者に対する安否確認・実態把握の展開が進められるようにしていく必要がある。

2.避難所での障害者の現状について

車いす利用者のケースでは、震災直後、家のエレベーターが止まり、避難所になっている体育館に行ったが、入り口に段差があり、スペースも狭く、トイレも使いにくい状況だったために、避難所生活をあきらめざるを得なかった。
そのために、自立生活センターの事務所を「自主的な避難場所」として、ヘルパーと一緒に寝泊まりして何とか生活をしてきた。
避難所となる地域の学校などが障害者の通学・利用を考えていない構造になっていることが、避難所生活ができないことにもつながっている。

3.福祉避難所での障害者の現状について

自治体ごとの取り組み状況の違いが大きい。一般の避難所が障害者や高齢者の利用を考えて、バリアフリー化や居住空間を確保できるようにすることと、一方で、福祉避難所も確保して、本人の希望に基づいて選べるようにすべきである。
また、一般の避難所では暮らせず、被災した自宅にも戻れずという状況下で、ヘルプ事業所や日中活動等の事業所が、自主的な福祉避難所となった。
さらには、原発事故による避難地域の拡大に伴い、各地の障害者団体の協力により遠隔地避難先の確保準備を進めてきている。今後、それらの取り組みを位置づけるべきである。

4.今回の災害において求められた被災障害者への支援について

今回の震災は、地震、津波と原発事故による複合災害であり、地域によって、それらのどの部分が大きく関係したかで、被害の状況が異なる。特に、まち全体が被害にあった地域や、さらには、未だに見通しの立たない原発事故によって集団避難が強いられる地域等、広範囲に及ぶエリアの避難と再生という視点が必要になってくる。さらに、避難地域が拡大されていく可能性もある中で、避難計画の中で障害者や高齢者への配慮がなされなければならない。バリアフリーな避難所や移動手段の確保等が必要である。また、避難命令が出されてパニックになる前に、先立って「災害時要援護者」に対して避難誘導・支援を行うこと等が必要である。

5.被災障害者にとっての被害とは

「様々な支援の欠如」が、震災によってもたらされた側面だけでなく、震災前から地域で暮らす支援が欠如していたという点と統一して捉えておく必要がある。元々、震災前から支援が必要だったが、震災によって隠されたニーズが表面化してきたと捉えるべきである。こうした震災前からの問題の継続・その矛盾の増加として把握しておくことは、今後の復興に当たっての基本視点を考える上でも重要である。

6.被災障害者に対する支援を行う上での基本的課題

(1)安否や被災状況の確認及び必要なニーズの把握を行う体制整備
被災時における突発的・緊急的対応は困難であり、被災時や緊急時等を想定した日常的な体制、ネットワークづくりこそが必要。

(2)福祉避難所や避難所の在り方
避難所の居住環境が障害者に必要なバリアフリー等の配慮が無ければ利用することは困難であり、障害に対する社会的な偏見や障害に基づく行動への理解不足から、避難所に障害者が住めない要因もある。障害者権利条約の理念(アクセシビリティとインクルーシブ)と障害者に配慮された環境は、非障害者にとっても住みよい環境となる。平常時から避難所となる公共施設(学校等)の設備や構造等について見直し、障害者をはじめ誰もが使えるようにすること、あわせて福祉避難所を設置し、自らの希望に基づいて選べるようにすることは矛盾することではなく、平行して進められる必要がある。

(3)従来のサービスの維持、確保について
阪神淡路大震災から16年を経る中で、訪問系サービスやグループホーム等、地域生活とそのための支援を目指して展開してきたにも関わらず、災害直後の緊急対応や復旧策の中では、地域生活への視点が欠けていると言わざるを得ない状況がある。
例えば、厚生省社会援護局長名等で出された通知(2011年4月26日付)「東日本大震災に係る社会福祉施設等災害復旧費国庫補助の協議について」では、その対象を「障害者福祉サービス事業所(療養介護事業、生活介護事業、児童デイサービス事業、短期入所事業、共同生活介護、自立訓練事業、就労移行支援事業、就労継続支援事業及び共同生活援助事業を行うものに限る)」とされ、災害復旧費の国庫補助の対象から訪問系サービスの事業所が外されている。

(4) 新たなニーズについて
家族介護を中心とし在宅で暮らしていた人など、潜在的なニーズが震災をきっかけに顕在化され、ニーズに対する支給決定と、サービス提供できる事業所をはじめ社会資源の整備が必要である。また、環境との相互作用によるニーズの変化に対応して身体介護・家事援助・重度訪問介護・行動援護等の支給決定サービス量を増やすことが必要である。ヘルパーの被災等で人手不足が生じており、見なし資格の導入や、身体介護・家事援助・重度訪問介護・行動援護等に分かれている制度を暫定的にでもシンプルにし(例えば、長時間介護と短時間介護の二類型等)、必要な人に必要な支援ができるように柔軟な対応が求められる。

(5)行政と障害関連団体との連携について
行政と障害関連団体の連携は、被災地の障害者支援に必要不可欠なものであり、臨時的・断片的ではなく、日常的・継続的な関係づくりが必要。障害関連団体が被災地支援に関与するに当たっては、必要に応じて法制度を整備し、准公務員または業務委託等の形態により実施できる体制と根拠を確保する。

7、復旧、復興のプロセスの中で、特に大事なことがあれば指摘していただきたい。

障害者制度改革が目指している「インクルーシブ社会の構築」を先取りするような、どんな障害があっても地域で暮らせるようなコミュニティづくりになるような復興計画が必要である。復興計画の中で障害当事者の参画が必要であり、現在進められている復興構想会議の中に、障害関係の各種部会や専門グループをつくり、障害当事者の参画のもと検討を進めていく必要がある。当推進会議との連携をお願いしたい。

8、その他、救援の在り方、制度、仕組みなど、大枠について、ご意見があれば述べていただきたい。

複合的な災害と言える東日本大震災は、今なお続く多くの犠牲と大きな被害と悲しみを全国にもたらした。しかし、同時に、国内外障害当事者団体の活動をはじめ、世界や国内の人々のネットワークや自主的活動の意義を確認することにもなった。この震災の経験と復興へのプロセスが、「障害の有無にかかわらず分け隔てられることなく共生できる社会」の実現につながっていくことを期待するとともに、障害当事者による救援活動を継続していきたい。

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意見の全文、他構成員の意見や参考資料は、以下内閣府のホームページよりご覧ください。
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kaikaku/s_kaigi/k_32/index.html

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