« 2011年5月 | トップページ | 2011年7月 »

2011年6月13日 (月)

障害者虐待防止法案に対するDPI日本会議声明

先週、民主・自民・公明の3党間で、障害者虐待防止法案の合意がなされ、明日14日には衆議院の厚生労働委員会で採決という動きが急遽出てきました。

この動きに対してDPI日本会議が声明文を出しました。

私たちは、精神障害者の人権確立を重点課題として取り組んできましたが、その視点から、障害者虐待防止法の対象に精神科医療も対象とし、通報制度やオンプズパーソン制度等、実効性ある仕組みが必要であると考えます。

以下、障害者虐待防止法案に対する声明文全文です。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

                                 2011年6月13日
                 DPI(障害者インターナショナル)日本会議 
                                                             議長 三 澤  了

          障害者虐待防止法案についての声明

DPI(障害者インターナショナル)は、障害種別をこえた障害者の権利の擁護と自立生活の確立をめざして活動している団体であり、国連・国際障害者年の1981年に障害をもつ当事者の国際NGOとして結成された。現在、120カ国をこえる国々に支部を持ち、国連等の国際機関においては、障害者関連の諮問団体としての地位を得て活動している。

DPI日本会議は、1986年に結成されて以降、全国的に障害当事者が主体となって活動している団体(84団体)が加盟し、障害者の「完全参加と平等の実現」と「人権の確立」に向けて必要な諸活動を展開してきたこの間においても、障害者施設や精神科病床、職場等における障害者に対する虐待、人権侵害事件等が新聞等マスコミでも報じられてきた。しかし、私どもの日々の相談活動から得られる実態からすると、それらは「氷山の一角」と言える。特に、2010年7月に開催された第16回の障がい者制度改革推進会議では、精神科病床や学校における虐待、人権侵害の状況とそれらに対する対応の必要性が明らかにされた。そのヒアリング報告では、精神科で発覚した問題事件が、2000年以降だけでも100件近くにのぼることも明らかになっている。

1984年に発覚した宇都宮病院事件は世界を震撼させ、DPIの仲間が国際調査団に加わる等積極的に関与してきた。それから、30年近く経つ今も、虐待をはじめとする人権侵害事件が後を立たない状況にあると言わなければならない。こうした事実と推進会議での検討をふまえることなく、精神科病床や学校が現在示されている法案の対象から外されていることは、この間の虐待の現場と事実を無視したきわめて大きな問題である。私たちは、以上の基本的な評価と立場から、現在、議論されている「障害者虐待防止法」が、深刻な状況にある虐待を防止するとともに、被害にあった障害者を早期に発見し、救済していくための実効力ある法制化とするために、以下の項目の実現を強く求めるものである。

                   記

1.障害者虐待防止法において、精神科病床も、入所施設等と同じくその対象とするとともに、同等の虐待防止の仕組み(設置者等の責務とスキーム等)とし、虐待発見の通報義務(並びに通報者への保護)を設けること。
2.少なくとも、同法案の附則第2条をふまえ、精神科病床等における虐待や人権侵害の実態把握を行い公表するとともに、障害当事者が参画した虐待防止等に関する検討の場を設けること。
3.虐待防止の実効性を高めるために、以下の項目を実施すること。
(1)施設や病院等にオンブズパーソンの仕組みを導入すること。
(2)都道府県に設置される権利擁護センターと市町村に設置される虐待防止センターの事業の中に障害当事者によるサポート(ピアカウンセリングやピアサポート)を位置づけること。
(3)障害者の虐待防止等に関する先進事例の収集、紹介、普及のための施策を行うこと。
                                   
                                 以上

| | トラックバック (0)

被災地障がい者支援センターふくしま活動報告

「支援センターふくしま」の白石清春さんからご報告をいただきました。

 2011年3月11日マグネチュード 9.0という未曽有の大地震が東北・関東を襲いました。その地震から引き起こされた大津波によって岩手、宮城、福島の沿岸部はことごとく壊滅されて、27000名以上の死者と行方不明者を出しました。それに伴い、福島県では大津波の影響で、第一原子力発電所が事故を起こし、目に見えない放射線が福島県内の人、農作物、家畜、自然を汚染しています。原子力発電所の事故の終息がいつになるやら予想がつかない状況なので、福島県の復興のスタートラインがみえずにいます。

 支援センターふくしまでは多くのボランティアさんたちの力を借りて、福島県内の大部分の避難所を回って、障がいをお持ちの方の安否確認と困りごとを聞いてニーズ調査を行ってきました。そして、障がい者の避難所での過酷な生活の全容が浮き彫りになりました。

 現在、福島県でも一番悲惨な状況におかれている南相馬市の事業所に対して、支援センター福島では支援物資とボランティアを送り込む支援活動を続けています。今後の支援センターふくしまの活動としては、郡山に避難所兼サロンを設置して、南相馬市や川俣町、川内村、葛尾村、その他の地域から避難してきた被災障がい者を受け入れる体制を確立していきます。
 
 現在、郡山養護学校の卒業生名簿のデータ整理に着手していて、データが打ち終わった段階で養護学校の同窓会の役員の方と卒業生の名簿データを確認しあってから、福島県の浜通りと中通りに住んでいる養護学校卒業生の家を一軒一軒訪問していく活動を展開していきたいと考えています。

 福島県は、何回も述べますが、原発事故の問題で行政も民間も右往左往しています。私たちもこのまま郡山に居続けていいものやら、判断に苦慮しています。私はもう歳なので放射線はあまり問題にはならないでしょうが、若い人たちや子供さんにとっては大変な問題になるかも知れません。原発からどんどん放射線が漏れだしている期間が長く続くのであれば、郡山の若者たちを遠いところに避難させることも考えていかなくなるかも知れません。
 
 このような福島県の状況ですが、いつも笑いを絶やさずに(笑い顔でいると免疫力が上がります。免疫力がアップすると放射線で壊れた細胞のDNAを修復するという)、きっといつかは福島の復興をやり遂げるという強い意志で支援センターふくしまの活動を続けていく所存ですので、よろしくお願いいたします。

写真:5月4日(水)、乙武洋匡さんが支援センター福島を訪れた際の写真。皆さんの笑顔が素敵です。

Tfukushima_3

※全国自立生活センター協議会編集「自立情報発信基地」(6月6日発行)より転載

| | トラックバック (0)

2011年6月 7日 (火)

被災地みやぎの2か月

「被災地障がい者センターみやぎ」より、CILたすけっとの及川智さんからご報告をいただきました。

 はじめに、東日本大震災で犠牲になられた方々に対し心よりお悔みを申し上げますとともに、被災された方々に対し心よりお見舞い申し上げます。
 
 3月11日14時46分。東北から関東にかけて魔物じみた津波を伴って震度7、M9.0の巨大地震が襲った。当時たすけっと事務所で会議中で、揺れはじめ少しづつ揺れが強くなるにつれ、机にもぐったり車いす上で頭を抱えることしか出来なかった。
 
 指定避難所へ向かい、6時間ほど経ったのち、避難者でいっぱいになった体育館では横になるスペースもなく、トイレにも行けなくなったため、水が出てストーブがあったたすけっとの事務所に戻り、10数人で震災当日の夜を明かした。最初の2日は、事務所を避難所兼支援拠点として、食料、生活用品を事務所に集めて自分達の安全確保と安否確認に終始した。

 その後は、JIL、ゆめ風基金、日本財団などをはじめ、全国各地の団体・個人の皆様から頂いた支援物資をもとに・障がい者の方への物資提供を始めた。思いつく限りの方法でチラシをまき、広報をした。今も続く物資提供件数は200件を超す。この時に全国各地でかき集めてくださったガソリンが本当にありがたかった。改めて心から感謝申し上げる。この物資提供が現在に及ぶ活動の基礎である。

 今回の震災の特徴は何と言っても津波である。津波の被害がない内陸部はほぼライフラインが復旧し、商店も大半通常に戻っている。そうした二分されたような状況がある。現在の「被災地障がい者センターみやぎ」の活動も沿岸部への調査とニーズへの対応が中心だ。また、被災した障がい者の拠点(作業所、通所施設など)の1日も早い再開のため、そして新た障がい者の支援拠点を立ち上げるために必要な救援金を届けることだ。こちらは6つの案件に救援金をお届けすることができている。これからは社会基盤をどう作っていくか、という議論も必要で、そこには運動が必要だと思っている。それをどう作って盛り上げていくか。少しづつ考え、行動していきたい。

 これは「ゆめごよみ風だより」にも書かせていただいたのだが、宮城県は、人・物・金が圧倒的に仙台市に偏っている状況がある。自立生活センターも当たすけっとが唯一である。16年の活動の中で広がっていない。社会資源も乏しいと言わざるを得ないが、その理由の一つは運動団体にあるととみに思う。街、県をもう一度作り上げていくことになるが、その一端を担えるようにしたい。連日ボランティアを含むセンターのスタッフは懸命に支援活動にあたっていただいている。そのおひとりの「さら地と復興は紙一重」というつぶやきが耳を離れない。さら地となった場所には、風土や歴史とともに無限の可能性がある。どんな心を入れ、復興していくのか。長い取り組みになる。
 
 最後に、全国各地から物心両面にわたってご支援いただいておりますこと、心から御礼申し上げます。

写真:「CILたすけっと」代表の及川さん、事務局長の井上さん

Tp5144461_r

※全国自立生活センター協議会編集「自立情報発信基地」(6月6日発行)より転載

| | トラックバック (0)

2011年6月 1日 (水)

第27回DPI日本会議全国集会in沖縄 参加募集!!(宿泊のお申し込みは終了しました)

またまたDPI総会・全国集会のお知らせです。
宿泊のお申し込みは終了しましたが、まだまだ参加を受け付けております。どうぞふるってご参加下さい!

----------------------------------------
私たちの手で実現しよう、インクルーシブな社会を!

~被災から再生へ「誰も排除しない、されない社会」に向かって~

今年の全国集会は、当事者を中心に「障害者の権利条例づくり」の活動を推進している沖縄県において開催することとなりました。JDF地域セミナーを同時開催し、条例制定に向けた沖縄での取り組みやその思い、そして、実効性のある条例に向けて課題を共有しましょう。

また、東日本大震災での多くの障害者の被災を通し、その中でみえてきたものは何か。被災地の現状と、障害当事者の取り組みについての報告を受け、『再生』に向けて、私たちの声を全国各地に発信していきましょう。

○主催 ・特定非営利活動法人DPI日本会議  
          ・第27回DPI日本会議全国集会in沖縄大会実行委員会

○日時 2011年6月18日(土)13時から20時まで 
      6月19日(日)9時半から16時半まで 

○会場 沖縄市町村自治会館(沖縄県那覇市旭町116-37)
      http://www.okinawa-jichikaikan.com/

○参加費 

・参加費 3,000円(※資料代、介助者で資料が必要ない方は無料)
・懇親会(18日18時から) 4,000円(希望者のみ)
・弁当代(19日昼) 600円(希望者のみ・「われら自身の声 総会案内号」より金額が変わりました)※参加費の一部は、東日本大震災の支援のために寄付させて頂きます。         

○詳しくはこちら(ダウンロード すべてワードファイル)

プログラム:http://dpi.cocolog-nifty.com/website/work/t.program_20110428.doc

開催趣意書:http://dpi.cocolog-nifty.com/website/work/t.syuisho_20110428.doc

開催要綱(ルビなし※更新しました):http://dpi.cocolog-nifty.com/website/work/t.yoko_20110531.doc

開催要綱(ルビあり):http://dpi.cocolog-nifty.com/website/work/t.yoko_20110428r.doc

○申込先 申込書をダウンロードし、FAXか郵送、又はメールで下記までお送りください。

申込書(ルビなし):http://dpi.cocolog-nifty.com/website/work/t.mousikomi_20110428.doc

申込書(ルビあり):http://dpi.cocolog-nifty.com/website/work/t.mousikomi_20110428r.doc

DPI日本会議事務局(担当:松本)
TEL:03-5282-3730 FAX:03-5282-0017
郵送:〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3-11-8 武蔵野ビル5階
メール office@dpi-japan.org

○締切 2011年6月10日(金)
※宿泊のお申し込みは、すでに締め切らせて頂いております。ご了承下さい。

◇◆◇ 皆様のご参加お待ちしております!! ◇◆◇

| | トラックバック (0)

« 2011年5月 | トップページ | 2011年7月 »