府中市議会、全会一致で自立支援法意見書提出
東京都府中市で9月に行われていた、府中市議会平成20年第3回定例会で、「障害者自立支援法の「定時改正」における抜本的見直しを求める意見書提出に関する陳情」と「障害者自立支援法の抜本的見直しを求める意見書」が全会一致で採択されました。「意見書」は、衆参両院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣宛に送付されました。
この陳情は、DPI日本会議会員でもあるCILふちゅう(鈴木一成代表)をはじめとする地元の障害者団体・福祉団体が合同で行っていたものです。
9月29日付で採択された市議会からの「意見書」では、
- 障害者の所得の実態とともに、個々の障害に着目した負担制度のあり方を検討すること
- 適切なサービスを保障できる報酬水準を確保するとともに、地方自治体の財政負担の軽減を図ること
- 障害者とその家族等の実態に基づき、障害者自立支援法の徹底的な検証を行うとともに、地方自治体の意見を十分反映すること
の3点を国会及び政府に対して強く求めています。
(以下に、意見書全文)
障害者自立支援法の抜本的見直しを求める意見書
障害者自立支援法は、障害者及び障害児がその有する能力及び適性に応じ、自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、必要な障害福祉サービスに係る給付その他の支援を行い、もって障害者及び障害児の福祉の増進を図るとともに、障害の有無にかかわらず、国民が相互に人格と個性を尊重し、安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することを目的として制定された。
本法律の本格施行から2年が経過したところであるが、その結果として、定率負担制度による利用料負担増、報酬水準の低さによるサービス提供の不安定化、さらには地方自治体の超過負担など、多くの問題が生じることとなった。
これらの問題に対処するため、厚生労働省は2度にわたる対策を行ってきたところであるが、これらの対策はあくまで経過措置でしかない。
また、来年度は、障害者自立支援法附則第3条が定める定時見直しの年に当たる。
よって、府中市議会は、国会及び政府に対し、障害者自立支援法の抜本的見直しに向けて、次の事項を実施するよう強く要望する。
1 障害者の所得の実態とともに、個々の障害に着目した負担制度のあり方を検
討すること
2 適切なサービスを保障できる報酬水準を確保するとともに、地方自治体の財
政負担の軽減を図ること
3 障害者とその家族等の実態に基づき、障害者自立支援法の徹底的な検証を行
うとともに、地方自治体の意見を十分反映すること
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成20年9月29日
議長名
(あて先) 衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、厚生労働大臣
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