大阪府精神障がい者権利擁護システム事業存続を求める
DPI日本会議では、7月14日、大阪府が6月に発表した「大阪維新プログラム」に対して、「精神障がい者権利擁護システム事業」の存続を求める意見を提出しました。
下記の意見書にもありますように、この事業は大和川病院事件に見られた権利侵害を真摯に反省したことからスタートしたものです。この小さな事業を廃止しても、府の財政は何一つ改善されることなく、精神病院経営者に悪いメッセージを与えるだけです。私たちは、大阪府に対して、大阪維新プログラムの廃止リストからこの事業を削除することを求めます。
参考:http://dpi.cocolog-nifty.com/vooo/2008/07/post_dc8b.html
(以下、意見書。ワードファイルはこちらから)
2008年7月14日
大阪府改革プロジェクトチーム 御中
精神障がい者権利擁護システム事業
(精神医療オンブズマン制度)の存続を求めます
6月に発表された「大阪維新プログラム」には「精神障がい者権利擁護システム事業」の廃止案が盛り込まれています。
本事業はそもそも、「大和川病院事件」など大阪府内の精神病院で発生した人権侵害・虐待に対する反省と市民団体による地道な権利擁護活動を施策に位置づけるという発想から生まれたものです。この事業のおかげで大阪府が多くの権利侵害事例を未然に防止し、療養環境の改善をもたらすなど大きな成果を挙げることができました。
予算規模も小さなこの事業を廃止しても、大阪府の財政改善には何ら寄与しません。一方で、既存の事業を敢えて廃止することで「大阪府は病院内の権利侵害に、今後はタッチしない」という悪いメッセージを各方面に与えます。
全国を見渡しても、このような事業を実施している自治体は残念ながらほとんどありません。上述したように、過去の反省や市民レベルでの取り組みに反応して作られたこの事業は、全国に対して誇るべきものであり、「よそでやっていないから、うちもいらない」といった性格のものでは決してありません。
周知の通り、国連で障害者権利条約が採択され、日本政府もすでに署名しており、今後批准に向けた法制度の整備が必要になってきています。権利条約の中でも「特定の生活様式(=社会的入院や入所のこと)を義務づけられない」ことされております。また、国会では障害者虐待防止法制定に向けた動きが与野党の立場を超えて始まっています。
そうした中で、本事業の中身は今後より一層強化することが求められているものであり、その存続を強く要望します。
| 固定リンク