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2007年4月 3日 (火)

緊急声明:「退院支援施設」4月1日実施に抗議する(4/2)

精神障害者退院支援施設の強行に抗議する

 DPI日本会議では、厚生労働省が4月1日に、「精神障害者退院支援施設」施策スタートを強行したことに対し、4月2日に緊急声明を発表いたしました。厚労省は3月23日には交渉継続を確認していたにも関わらず、その後、「代表とのみ会い、説明を行う」という姿勢に転じ、交渉を打ち切ってきました。厚生労働省の頑迷な姿勢から、かえって、この「退院支援施設」に関する内容のでたらめさが見て取れます。
 
 私たちは、この問題は広く「地域での自立した生活」を脅かす、障害者施策の根幹に関わる問題であると認識しています。障害種別を超えた当事者組織として、今後も取り組んでまいります。

声明文のワード版はこちら
「精神障害者退院支援施設」に関する質問並びに要望書(3月29日)(ワードファイル)
精神障害者退院支援施設の運営等に関する指導事項(案)(3月23日)(PDFファイル)

                            2007年4月2日

             緊急声明
「精神障害者退院支援施設」4月1日実施に抗議する

              特定非営利活動法人 DPI日本会議
                 議長 三澤 了

 私たちは設立以来、障害種別を超えた障害当事者組織として、障害者の権利の実現と地域生活の条件の野向上を目指して活動してきた。1986年に正式発足する以前から、私たちは1984年の「宇都宮病院事件」に端を発する一連の精神病院内での虐待事件を追及し、精神障害をもつ仲間が地域で生活できるための制度を提案してきた。

 去る3月23日に、「退院支援施設」に関する交渉の場で、「退院支援施設の運営等に対する指導要項(案)」が示されたが、その案からは重大な疑問がいくつも浮かび上がった。しかし、厚生労働省は、私たちの懸念を正面から受け止めることなく、4月1日に本施策を実施するに至った。私たちはこのことに強く抗議する。

 これまでの国の精神障害者に対する隔離収容政策は、世界に類を見ない数の精神科病床と長期に及ぶ「社会的入院」を生み出してきた。社会的入院を余儀なくされるということ自体、精神障害者への人権侵害に他ならない。そうした歴史を反省することなく、「退院支援施設」施策を実施することは、形を変えた隔離収容政策を継続させるものであり、認められるものではない。「退院支援施設」施策を行うことによって、社会的入院は解消どころか、福祉予算を通して強化される。
 事実、3月27日の国会で「退院支援施設に移ることにより、精神科病院に入院という数字からは除外される」と厚生労働省から答弁があったように、この「退院支援施設」構想が精神科病床の「看板かけかえ」と見た目だけの「入院患者の減少」という「数字あわせ」に使えるということを、厚生労働省自らが認めている。

 私たちは、今回の「退院支援施設」問題は、単に精神病院にとどまる問題ではないと考えている。むしろ、施設から地域への移行のあり方全体、つまりノーマライゼーションのあり方を根本から歪める、障害種別を超えた本質的な問題であると認識している。

 真に精神病院から地域生活への移行を進めていくためには、地域で安心して暮らすことの出来る制度の充実こそが必要である。具体的には、退院促進事業・ピアサポート・地域での住まいやホームヘルプの充実である。
 私たちは、厚生労働省に対して、4月1日に実施された「退院支援施設」施策をただちに凍結し、障害当事者と改めて望ましい地域支援のあり方について協議を行うよう強く求める。

以上

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