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2006年8月25日 (金)

第8回障害者の権利条約特別委員会(3)

国連報告(3)
崔 栄繁

8月18日(金)第一週目が終わります。

 前日の木曜には、23条や25条の「性と生殖の権利」「セクチュアリティの経験」という文言を入れるかどうかで紛糾しました。バチカン市国やイスラム圏の諸国がこれらの規定に強く反対しているからです。彼らにとっては文化的・宗教的な背景から見過ごすことはできないのでしょう。

 さて、金曜は、朝の9時から30分ほど、日本政府とJDFとのブリーフミーティングが行なわれました。JDFからは15人以上が参加し、政府側からは、鈴木日本政府団長をはじめ、文科省の蛯名企画官などが出席しました。
 ここで、鈴木団長から一通りの説明があり、その後の質疑応答の中で第24条の教育条項のインクルーシブ教育に関して、蛯名企画官にに対し「日本政府は方向を転換したと考えていいのか」と質問したところ、「そうである」という答えがされたのでした。おおーっ!

 さて、会議は非公式会議の比重が高まってきています。本日からの議事は、前文、および現在の草案各条項について、[ ]以外の部分で意見のある国は、事前に書面を提出し、それに沿って意見が出た部分について協議し、その意見に賛成の意見を述べることは控え、反対意見は挙手をし、委員会とは別の場で提案者と話し合って合意点を探る、反対意見がなければ「合意」とみなして次へすすむ。1条に約30分かける、 [ ]のついている部分については、別途時間をとる、という方法を議長が提案しました。

 いよいよ、条文の文言を固めていく作業に入ったのです。なかなか最初は議長の思惑通りには行きません。口頭のみの提案等もあり、マッケイ議長は痺れを切らして、金曜の夜12時までに文字化して事務局に送るようにという意見が出され、そうすることとなりました。

 以下、意見のあった条文です。

 前文のほか、第2条の定義の「障害にもとづく差別」について、 日本政府が[直接差別][間接差別]を書き込むことに異議を唱えました。「あらゆる形態の差別」に含み込まれるというのがその理由。しかし、[ ]をとって本文に、というのがここまでの合意であるとの認識が議長から示されました。この部分については、個別の協議に。
 「合理的配慮」については、 「不釣り合いな負担」への異議(オーストラリア)、言語のちがいによる含意の相違などの意見が出されました。
 また第4条「一般的義務」の条項では、中国より社会権の即時的実現に関連する文言の中に反対する意見が出されました。しかし、議長はこれまで何度も議論してきたのではないかと反論しました。

 土日の非公式折衝がポイントとなってきました。
 果たしてあと一週間でまとまるのか!

060818adhoc

全難聴がAPDF主催のサイドイベントの後の時間と会場を借り手、難聴者のニードについてのプレゼンテーション

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