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2006年3月 2日 (木)

国連会議場から(8・終)

長い長い3週間がようやく終わりました
報告 事務局 崔

少し遅れましたが、第7回特別委員会はどのような会議だったのでしょうか。
あくまでも私見ですが、今回の特別委員会の特徴としては、

○各国の議論の姿勢が締結に向けて建設的だったような気がしたこと。
○国際障害コーカスの意見がとても取り入れられた、あるいは、言及されたこと。

が挙げられます。

内容に関しては、すでに議長テキストを会議の審議の経過から修正した作業テキスト(WORKING

TEXT)がでていますので、これを基に今後のことを考えて行く必要があります。
http://www.un.org/esa/socdev/enable/rights/ahc7ann2rep.htm

議長草案と作業テキストをざっと比べると以下のような点が目に付きます。
(あくまで現時点でざっとです)

○第2条「定義」に関して
・「コミュニケーション」の定義に文字表記が入れ込まれた。
・「障害・障害者」の定義が入れ込まれるかどうか今後検討。
・「差別」に合理的配慮の否定が入った。
○第12条の法的能力について、後見人・人格代理人の文言が入るのか、セーフガードの規定は今後検討。
○第17条「身体のインテグリティ」条項の非自発的介入についてはそれに細かく言及している議長草案パラグラフ4を削除か今後検討。
○第19条「自立生活」条項については、表題では「自立した」が残ったが、条文本文からは削除された。
○第24条「教育」条項は、日本政府(文科省)の抵抗にもかかわらず、議長草案が基本的に維持されている。インクルーシブな教育が目的という文言も入っている。
○第27条「労働」では、基本的に議長草案維持。オープンな労働市場への移行を入れ込むというイスラエル提案や代替労働形態への言及はされていない。割当制度への言及ももちろんない。
○第32条「国際協力」では、条文案ができており、「国際開発計画が障害者にインクルーシブでアクセシブルなものであるべき」という文言が入った。

また、障害を持つ女性と障害児にかんして、作業テキストでは第6条、第7条で個別条項として、提案されています。関係する各条項にもジェンダーや子どもへの言及がされており、今回の特別委員会で支持が多くあった個別条項と各関連条項での言及を同時にするというツイントラック・アプローチにのっとったものでしょう。最終的に個別条項として残るか予断は許しませんが、当初、ちょっと不利ではないかと思われていた個別条項化をここまで持ち込んだ提案国とIDCのロビーはたいしたものです。

今後の展望として、マッケイ議長は8月に論点の集中討議の後、起草委員会に持ち込みたいとしていますが、審議が拙速ではないかという一部の国から批判がでているようでもあり、微妙です。
とにかく、8月の第8回にむけて、障害者団体もやることが多いですね。
 
3週間の会議なんて初めてで、最初はどうなることやらでしたが、
何とか終わってほっとしています。
東さんをはじめ、皆さん、本当にお疲れ様でしたー!

AdHocfinal

国連の中にあるモニュメントです。銃身が曲げられているピストル。

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